能は謡、語り、舞などの要素から成り立っている演劇です。日本のオペラと考えていただくと良いと思います。
シテ
能における主役を演じます。株式の仕手株という言葉の語源ともなっています。
ワキ 文字通り、物語の脇役を演じます。主に物語を進行していく役目です。
狂言 能の公演は、主に能と狂言で成立しています。狂言の独立した曲を、能と能との間に演能します。主にコミカル話が多いようです。間(アイ)と言って、前半と後半の間に前半のことを当時の(能の物語が出来た頃)口語でもう一度はなしをする役目(間語り:あいがたり)をしたり、シテやワキができない役などをします。
囃子 能の伴奏です。笛(能管)・小鼓・大鼓・太鼓で形成されています。曲目によっては太鼓がない曲があります。
地謡 シテ方の人が勤めるコーラス隊で、情景や、動作など説明的な部分を担当しています。
後見 シテ方の人が勤めます。プロンプターや衣装をつけたり、小道具の出し入れ等もしますが、ひとたび能が始まると舞台上の進行などすべての権限があります。途中で、シテが演じられなくなったときに変わって演じる重要な役目を持っています。
シテ方・ワキ方・囃子方(笛方・小鼓方・大鼓方・太鼓方)・狂言方の分業で、それぞれに流派があります。因みにシテ方は、観世流、宝生流、金春流、金剛流、喜多流の五流が在ります。
 
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